「ガジュツ」
ガジュツは日本薬局方に記載されている生薬です。ショウガ科の多年草植物で,根茎を薬用にします。原産地はインドやヒマラヤですが,現在栽培されているのはインド,中国南部,スリランカ,東インド諸島,また日本では屋久島,奄美大島,沖縄などです。4月から5月に種芋を植え付けると,夏には紫色の美しい花が咲きます。茎は50cmから1mほどに成長しますが,なかには2mほどになるものもあります。翌年の2〜5月までにその根茎をとりいれます。
根茎の形はショウガに似て,直径2.5〜4cm長さは4〜6cmです。灰褐色の表面からヒゲ状の根が何本もでています。生薬として用いる場合は,この根を取り除き,洗ってスライスしてから乾燥し,粉末にします。この粉末に独特の香りと苦みがあります。
成分はシネオール,カンファー,セスキテルペン類などの精油成分,樹脂,デンプン,糖質などです。
セスキテルペンの中にアズレンが含まれています。
この他フラボン系の配糖体,ウコンにも含まれるクルクミンなども含まれています。これ以外にまだ発見されていない成分の存在もあるのではないかといわれています。

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