痔の種類

症状

痔核(いぼ痔)

内痔核:通常は痛むことはありませんが,排便時に出血がはげしく,軽い痛みがあります。

外痔核:ひどく痛み,押すと痛い。出血はないが,あっても少量。初期にはかゆみのある場合もあります。長時間腹圧のかかる仕事・スポーツ,妊娠,出産・冷え,刺激性食品の摂りすぎなどに便秘が重なるとなりやすいです。痔核部分は静脈の他に細かい動脈や筋肉・繊維組織があり,肛門閉鎖時のクッションの役割を果たしていますが,上記の状態で,負担がかかりますとこのクッションを支える支持組織が伸びたり縮んだりしてクッション自体が大きくなり痔核となります。

裂肛(きれ痔)

排便時に,激しく痛み,少し出血します。(便に線状についたり,時にはトイレットペーパーに付着)排便後も痛みが長く(30分から1時間くらい)続くようになります。硬い便でなりやすいです。
慢性化すると潰瘍化しますが,潰瘍の前後には慢性炎症の結果として,肛門ポリープやスキンダックとよばれる突出ができます。

脱肛(ぬけ痔)

粘膜が脱出し,持続的に激しく痛む。粘液か゛分泌し,いつまでも便意がある。
内臓全体が下垂(虚弱な体質の方)している方が分娩,便秘,長時間の運転などによりなりやすいようです。

痔瘻(あな痔)

押すと痛く,熱感があり,血と膿が混じって出ます。下着が汚れ,肛門周囲の皮膚の湿疹,カユミ等があります。
下利便や水便により細菌が直腸の粘膜(歯状線のくぼみ)に入りこむためです。

肛門のかゆみ

痔の軟膏をお買い求め下さい。最近は特にカユミ用に薬用石鹸で洗ったり,肛門清拭剤の使用もよいです。脱肛や痔瘻,また蟯虫,回虫などが原因のことがあります。

その他の症状

粘液がよくでて,汚い色(褐色,黒褐色)の血が便についたり,混じっている。→病院で腸の診察をお勧めします。

会員様相談コーナーもあります。

「痔の方は,以下のことに気をつけて下さい」

●入浴はあつい湯をさけ,ぬるま湯にゆっくりつかりましょう。
 排便後は常におしりを清潔にしましょう。
 (患部の洗浄は弱酸性・低刺激性石鹸をお勧めします。)
●便秘にならないようにしましょう。
 下痢も肛門に刺激を与えます。気をつけましょう。
 トイレで長い時間いきむことは避けましょう。脱肛の方にはバンドもあります。
●腰を冷やさないようにしましょう。
 長時間の座り仕事やドライブは避けましょう。
一番大事なことは食事をゆっくりよく噛んで腹八分目にすることです
 以下のものはなるべく避けましょう。
 冷たい水分,牛乳、麦茶,ビール,ジュース,アイスクリーム,柿,梨,ミカン,メロン,スイカ
 マンゴ,コーヒー,生野菜,クッキー,飴,コショウ,七味,アクの強いもの,生魚、魚卵
 インスタント食品・冷凍食品はやめてください。
 辛いものは控えますが、甘いものもよくありません。
 繰り返して痔になるような方は特に注意しましょう。
 リノール酸系統は控え、リノレン酸の入ったシソ油,アマニ油などが重要です。
 亜鉛は特に重要ですので,海苔・ひじき・きな粉・牡蠣・かずのこ・寒天・緑茶・抹茶・ココア・
 ゴマ・納豆などを努めて食べるようにして下さい。
 ご飯はできれば玄米・雑穀をお勧めします。
 便秘が強ければ、これに小豆を混ぜたりプルーンなどを摂ることをお勧めします。
 梅干・ゴマ塩、そしてわかめの味噌汁はなるべく毎日摂るとよいです。
 出血がある方はそばもよいです。
 リノール酸はやや少な目に,マーガリンなどはやめましょう。
 諸事情によりどうしてもよくない食べ物をとってしまう方や胃腸機能の悪い方はこちら
 

痔のくすり