レンシンは,蓮茎の製造工程もさることながら,蓮茎の原料が野生のもの,すなわち天然自生のものに限られるというところにあるようです。
蓮茎は原産地により違いがありますので,多年にわたる経験と研究の結果,レンシンには四国,土佐の沼に自生している蓮から精製したものを配合してあります。
(化学肥料で栽培したもの,野生のものでも地質が悪いものは使用しません。)

@蓮茎の薬理………原産地;熱帯アジア
薬用部位;根茎,葉,花,実
薬効;利尿,止血,通経,婦人病,滋養強壮解熱,鎮痛,口内炎,淋病,はれもの,かぶれ

レンコンは食用として一般に親しまれていますが,漢方では薬用として実にいたるまで全草が用いられます。茎(蓮茎)は痔などの出血に対して効果を発揮します。
出血は体に熱がこもるために起こるとすると,この止血ということは,レンコンは体の熱を取り去り,体を冷やす作用があるという事が総括的に言えるというわけです。
レンコンの節を陰干しにして炒りますとレンコンの止血作用が倍増し,痔にも効果があります。
レンコンの成分としては糖質が多く,ビタミンC,アスパラギン酸,アルギニン,チロシンなどが含まれております。
上記の事々を総合してみますと,痔疾とは非常にやっかいな疾病で治療法も決め手が今一つはっきりしないものですが,痔疾に適合した能力を持ちあわせている蓮茎を主剤とし,カイカの止血剤,ショウキョウの強壮剤,センナの緩下剤を配合したレンシンは内服用として有用であると言えます。
レンシンは,痔疾治療薬の中でも独特のものと思われます。
他に類を見ないその独自性は,原料が野生のもので,しかも地質を選ぶという事から十分に納得の行くものであります。

@ショウキョウの薬理..........ショウガ科のショウガの根茎です。血液の循環を高める作用があります。
@センナの薬理.............古くアラビアの医師によって使用された生薬で,もっぱらインドから輸入されています。日本薬局方では,初版から緩下剤として収載されており繁用されています。
@カイカの薬理.............マメ科のエンジュの花蕾で,止血・鎮痛効果と血管を丈夫にする作用があり,痔疾患,痔出血,その他の出血に用いられます。(ルチン作用)

          レンシンのページ   くすりのページ